起動が遅いMacの高速化

起動高速化テクニック #

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購入したときは起動が速かったMacも使い続けているとだんだん起動が遅くなってくる。誰もが感じていることでしょう。 遅さの原因はいろいろありますが自ら解決することも可能です。(新しいM1チップ搭載のMacでは使えない場合あり。)

Macの高速化 #

1.「再起動する」 2.「起動項目を整理する」 3.「macOSやアプリを最新版にアップデートする」 再起動することで不具合が生じているアプリやプロセスを確実に終了することで遅さの原因を解消できますし、ログインするさいに自動的に読み込まれるアプリやプロセスである起動項目を最小限にすれば起動までの時間を短縮できます。 また、ソフトウェアが何かしらの問題を抱えていることでMacの起動に影響している場合があるので、OSやアプリを常に最新バージョンに保っておくことも大事です。Macの起動が遅いと感じたらまず試してみましょう。
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システム環境設定の[ユーザとグループ]パネルで[ログイン項目]を表示すると、自動的に起動するアプリの一覧が表示されています。必要なもの以外は削除しておくことでログインのスピード改善が期待できます。

従来手法が通じないM1チップMac #

4.「SSDやHDDの空き容量の確保」 Macの内蔵ストレージの空き容量が少ないと起動だけでなく使用中の速度も遅くなりま。定期的にゴミ箱を空にする機能を有効にしたり、MacOSに標準搭載されるストレージ最適化機能を利用したり、外部ストレージやiCloudなどのクラウドサービスにデータを移行したりして、ストレージの消費量を削減しましょう。少なくともストレージの10~20%以上は空き容量を確保しましょう。
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SSDの空き容量の少なさは、Macの起動はもちろんすべての性能に悪影響をおよぼす。Appleメニューの[このMacについて]→[ストレージ]タブから自分のMacの状況を確認しましょう
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[ストレージ]タブの右上にある[管理]をクリックすると、MacOSに標準搭載されている各種ストレージ管理機能を利用できます 
5.「セーフモードで起動」 Macを[Shift]キーを押しながら起動するセーフモードは、起動ディスクを検証して必要に応じてディレクトリの問題を修復したり、フォントキャッシュやカーネルキャッシュ、そのほかのシステムキャッシュファイルを削除したりしますので、Macを使っているうちに自然に起きた問題を解消するのに役立ちます。 6.「SMCとNVRAM/PRAMのリセット」 SMC(システム管理コントローラ)は、おもに電源や各種センサー類、ノート型のMacではバッテリやキーボードバックライトなどの機能を管理するコントローラのこと。一方、NVRAM(不揮発性ランダムメモリ)もしくはPRAM(パラメータRAM)は、音量や画面解像度、起動ディスクや時刻などを電源オフ時にも保管できる小容量のメモリに書き込んでおき、起動時にその設定内容を読み出してMacのログイン時の設定をすばやく反映させます。これらに問題が生じているためにトラブルや性能低下が起きている場合は、リセットすることで効果がでるでしょう。 

Apple T2プロセッサ搭載の有無などモデルによってSMCのリセット方法は異なるが、Intel Macでは電源ボタンの長押しやキーコンビネーションによってリセットできます

Intel Macでは、起動時に[command]+[option]+[P]+[R]キーの同時押しでNVRAM/PRAMをリセットできます。ファームウェアパスワードを設定してある場合は「macOS復旧」で無効にしておきます

ここで注意したいのはIntelCPUを搭載したMac(Intel Mac)と、Apple自社開発のM1チップを搭載したMac(M1 Mac)では事情が異なる。M1 Macをセーフモードで起動するには、電源ボタンを10秒間程度押し続けると表示される「スタートアップマネージャ」から行ない、「SMCとNVRAM/PRAMのリセット」に関しては、Intel Macでは電源ボタンの長押しやキーコンビネーションによって行なえたが、M1 Macではシステムの起動プロセスが変わっため廃止されています。 
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M1 Macでは起動時に電源ボタンを長押しすると「スタートアップマネージャ」が表示され、ここから起動ボリュームの選択や「macOS復元」、セーフモードでの起動などMacのメンテナンスに必要な機能を呼び出せます  

効果絶大の高速化はクリーンインストール  #

7.「MacOSの再インストール」を試してみましょう。 Macはデータや設定を残したままOSだけを再インストールすることが可能です。再インストールの時間はかかるものの、そのあとは再セットアップ等をする必要はなくMacを使うことができます。 OSの再インストールでも効果がない場合は最終手段の 8.「MacOSのクリーンインストール」 Mac内のデータや設定をすべて削除して初期化することになりますので、インストール後はこれまで使っていたデータや設定などの再セットアップが必要になります。Macを工場出荷状態から使いはじめることになりますので最大の効果を期待できます。 {再インストールする場合何かしらのトラブルに備えて実行前にMacのデータバックアップを取りましょう) 
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Intel製CPUを搭載したMacの場合は、Macを再起動してグレーの画面が表示されたらすぐに[command]キーと[R]キーを同時に押します。「macOSユーティリティ」が表示されるので「macOSを再インストール」をクリックして、以降は指示どおりしたがって行けばmacOSの再インストールが行なえます 
MacOSのクリーンインストールは、macOSユーティリティ画面から「ディスクユーティリティ」で起動ボリュームを選択して消去し、「APFS」でフォーマットします。その後「macOSを再インストール」で工場出荷時に戻ります。ただし、ユーザーデータが完全に削除されること、事前に「Macを探す」を解除しておくなど注意が必要です。 

効果が望めない方法  #

A.「『ディスクユーティリティ』でアクセス権を修復する」 システムファイルのアクセス権については、OS X El Capitan(10.11)以降は自動的に修復してくれる。 B.「メモリ解放ソフトを利用する」 OS X Mavericks(10.9)に搭載された「メモリ圧縮」機能の搭載以降は有効性が無い。 C.「ダークモードなど視覚効果を無効にする」 
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